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2026-07-20 17:19:20 +07:00

477 lines
17 KiB
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"dataList": [
{
"id": 0,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "まったく、ダーリンも変わり者なんだから~。"
},
{
"id": 1,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "こんな寒くて、吹雪しか吹きつけて来ない場所なんだし\n付いてくるだなんて思わなかったんだ。"
},
{
"id": 2,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "プロ意識…みたいなものだって思ってください。"
},
{
"id": 3,
"content": "鼻をズビズビ言わせながら手帳をぎゅっと握ってるインタビュアーは\n震える声でそう答えたんだ。"
},
{
"id": 4,
"content": "ここは都市の北部…それも大多数の時間は吹雪が吹き荒れてる\n極寒の寒さが支配する裏路地なの。\n"
},
{
"id": 5,
"content": "赤貧洗うがごとき人も、ここで寝ようって発想には\n絶対にならない…寒い、寒い場所。"
},
{
"id": 6,
"content": "そんな場所を子供と同僚…そして1人のインタビュアーだけが\nゆっくりと歩いていたの。"
},
{
"id": 7,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "う~ん…まぁ、ヂェーヴィチ協会は有名税の割には\nどういう風に働いてるかはあまり知られてはいないよね?"
},
{
"id": 8,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "はい!大多数は高価で貴重な物を、責任を持って\nどこにでも配達する協会…程度しか知りませんからね。"
},
{
"id": 9,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "だよね~。都市だと普通の配達なんかは\nもっと身近な会社とか事務所が引き受けてるだろうし。"
},
{
"id": 10,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "それでもその分危険な仕事なんですよね?\n他にも協会は沢山あるのに、どうして…。"
},
{
"id": 11,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "うぅ~ん、お金いっぱいくれるから?"
},
{
"id": 12,
"content": "…一般的な稼ぎが良いって子供の言葉は嘘じゃなかったけども。"
},
{
"id": 13,
"content": "ヂェーヴィチ協会に入る人は、債務事情が良くないフィクサーたちが\nほぼ強制的に選ぶ羽目になった場合が多いという説明を\n子供はあえて付け加えはしなかったんだ。"
},
{
"id": 14,
"content": "騒がしかった自分の過去を、わざわざ口にしたくはなかったからね。"
},
{
"id": 15,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "…おっ、風がちょっと収まってきたね?"
},
{
"id": 16,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "みんな!ここでちょっとだけ休んでこ。\n食事も済ませるのが良いと思うけど、どう?"
},
{
"id": 17,
"content": "子供が周りの同僚にそう叫ぶと、みんな短く溜め息を吐きながら\n配達鞄に手を伸ばしたんだ。"
},
{
"id": 18,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "おぉ…!それが噂に聞くデリバリーキャリアですね?"
},
{
"id": 19,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "まあみんなそう呼んでるけど…ただの配達鞄だね、まぁ。\nあれこれ入れるのに便利な…よいしょっと!"
},
{
"id": 20,
"teller": "ポルードニツァ",
"title": "デリバリーキャリア",
"content": "[配達座標以外でのロック解除を確認。]"
},
{
"id": 21,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "もうっ、静かにしてよ。"
},
{
"id": 22,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "鞄が…あぁ!人工知能が作動しているみたいですね?"
},
{
"id": 23,
"content": "都市だと、人間と同じレベルの自意識を持つ人工知能は\n遠い昔から禁止されてはいるけど…。"
},
{
"id": 24,
"content": "反対に言うと、そうじゃないレベルのアシスタントAIは\n非常に一般的に使われてるってことなんだよね。"
},
{
"id": 25,
"content": "子供がどんどんと叩いてるその鞄も、\n丁度そのくらいの業務補助を担ってるんだ。"
},
{
"id": 26,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "う~ん、こいつの名前はポルードニツァって言うの。\nこれは世間にそんなに知られてはいないよね?"
},
{
"id": 27,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "おっ!は、はい!ポルー…ドニツァ。風の噂で鞄としきりに\n会話してるヂェーヴィチ協会フィクサーたちが\nいるって聞いたんですけど…こういうことだったんですね。"
},
{
"id": 28,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "私たちは、当然こんな険しい場所を歩き回っているから\n精神がすっかり参ってしまわれたのかと思っていたんですよ!"
},
{
"id": 29,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "…そんな汚名を着せられてるとは思わなかったな。"
},
{
"id": 30,
"content": "子供は白い溜め息をふぅと吐くと、\n鞄の中から何かをさっと取り出したんだ。"
},
{
"id": 31,
"content": "最初に取り出したときは、半分に割った豆より小さい物体だったけど\n手が鞄の外に出るにつれ段々大きくなって…。"
},
{
"id": 32,
"content": "すぐに手の平くらいの大きさのエナジーバーになったんだ。"
},
{
"id": 33,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "やっぱり、単なる鞄じゃなかったんですね!"
},
{
"id": 34,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "一応協会だからね~。この中にはこの鞄よりも\n5倍は大きいものもすっぽり!入ってるんだよ?"
},
{
"id": 35,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "それに重さが数百キロくらいするものも\nとりあえず中に入れちゃえば重さも感じられなくなるんだ。"
},
{
"id": 36,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "空間が歪むくらいに大きさが変幻自在に変わって…\n入った物体の質量は感じられない…ふむ…そうなんですね!"
},
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"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "む、難しい言葉使うんだね…前に南部ヂェーヴィチ特集記事書いた人は\nもう少し感傷的に記事を書いてた記憶があるんだけど。"
},
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"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "あぁ、私は北部で理工学を勉強してたんですよね。\nそのおかげで何度も記事を簡単に書けって\n編集長に怒られますけど…はは。"
},
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"id": 39,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "…え、エナジーバーでも1つ食べる?"
},
{
"id": 40,
"teller": "ポルードニツァ",
"title": "デリバリーキャリア",
"content": "[注意。許可された配達品以外の物品保管は推奨されません。]"
},
{
"id": 41,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "その…ポルードニツァは駄目って言ってませんか?"
},
{
"id": 42,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "あぁ、気にしないで。協会でもある程度認知してて…\nこんな険しい場所へ行くときは目を瞑ってもくれるからね。"
},
{
"id": 43,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "結局のところ…時間通りに配達を完遂するのが\n私たちにとって一番重要だから。"
},
{
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"content": "子供の目つきと声が一瞬曇ったことに、\nインタビュアーはすぐ気づいた。"
},
{
"id": 45,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "配達が遅れたら…どうなるんですか?"
},
{
"id": 46,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "また傷口に塩を塗り込むような質問してくるね…それは…。"
},
{
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"content": "そのとき、暗闇の中から何かが突進してくる音が\n突き刺さるように響いたんだ。"
},
{
"id": 48,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "おぉっ…。"
},
{
"id": 49,
"teller": "ポルードニツァ",
"title": "デリバリーキャリア",
"content": "[敵対勢力感知。ポルードニツァ、強力配達モードとして起動。]"
},
{
"id": 50,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "はぁ、言ったそばから。吹雪がちょっと弱まった途端に、\n泥棒たちがすぐに動きだしちゃってぇ。"
},
{
"id": 51,
"content": "子供は半分ぐらい残ったエナジーバーを口にもぐもぐと突っ込んで、\n地面へ椅子の代わりに置いておいた配達鞄を大きく振って肩に掛けたの。"
},
{
"id": 52,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "ポルー、破裂エネルギーかいほ~。"
},
{
"id": 53,
"teller": "ポルードニツァ",
"title": "デリバリーキャリア",
"content": "[承認。吐出口に脅威要素がないか確認してください。]"
},
{
"id": 54,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "むしろ脅威要素しかないんだけど?"
},
{
"id": 55,
"content": "話を終えた途端、子供が背負った鞄の端から\n巨大な刃がガリガリと音を立てて飛び出したんだ。"
},
{
"id": 56,
"content": "そしてインタビュアーが何か質問をする間もなく、\n前方から突進してくる敵に向かって鞄を振り回したの。"
},
{
"id": 57,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "おぉ…。"
},
{
"id": 58,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "…あんた、隠れてる方がいいと思うんだけど。\n怖くないの?"
},
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"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "はい!私は険しい場所専門なので、こういう光景はよく見てきました。"
},
{
"id": 60,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "人生つらそう…。"
},
{
"id": 61,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "それに!私が担当するインタビュイーさんはみんな強いので\n私が危ない目に遭ったこともなかったです。"
},
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"content": "…なかったわけじゃないけど、これもインタビュアーが\n良い情報を得るために培った処世術の一種だろうね。"
},
{
"id": 63,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "ふんっ、おべっかがお上手なんだから~。"
},
{
"id": 64,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "良いよ!もうちょっとだけ教えたげる。"
},
{
"id": 65,
"content": "子供は引き続き、大きな鞄を同僚と一緒に振り回しながら言うの。"
},
{
"id": 66,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "この喋る鞄の野郎が!私たちが配達に!遅れそうになるたび!"
},
{
"id": 67,
"teller": "泥棒",
"title": "???",
"content": "ぐはぁっ…。"
},
{
"id": 68,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "早く配達しないと!危なくなるって力を貸してくれるの!"
},
{
"id": 69,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "だから…できるだけ早く配達しようとしてるの!"
},
{
"id": 70,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "そうなんですね!"
},
{
"id": 71,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "あっ、じゃあ正確にどういう理由があって…。"
},
{
"id": 72,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "…うーん。"
},
{
"id": 73,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "遅れたら上司に怒られるでしょ。あはは。"
},
{
"id": 74,
"teller": "インタビュアー",
"title": "???",
"content": "そ、それはそうですよね…。"
},
{
"id": 75,
"content": "子供の言葉は、事実とは違ったの。"
},
{
"id": 76,
"content": "時間を奪われたら奪われるほど、\n鞄の送り出すエネルギーがどんどん大きくなって…。"
},
{
"id": 77,
"content": "最終的にそのエネルギーに自分までダメージを受けて、\n死んだ場所には鞄だけが残るという話とは、違う答えだったの。"
},
{
"id": 78,
"model": "로쟈",
"teller": "ロージャ",
"title": "北部ヂェーヴィチ協会3課",
"content": "そんな、何か別の事情でもあるかと思った?\nみんな怒られないように働いてるでしょ?"
},
{
"id": 79,
"content": "でも…あえて知らせたくは無かったんだ。"
},
{
"id": 80,
"content": "この鞄が、このポルードニツァが自分を何代目の使用者として\n認識してるんだろうということや。"
},
{
"id": 81,
"content": "自分もじきに、過去の使用者みたいになるかもしれないって不安感は…。"
},
{
"id": 82,
"content": "わざわざ、記事に載せない方がいいだろうから。"
}
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